北陸本線沿線ボードゲーム会 4/28

ミスカトニック女学園」

3人プレイ。
女学園における邪神と女子生徒の闘いをテーマにしたデッキ構築ゲーム。
日本でも邪神を美少女化した「這いよれ! ニャル子さん」がアニメ化されていますが、クトゥルフ神話と萌えの融合に対するアメリカでの回答がこれなのでしょうか。
給食のおばちゃんがクトゥルフ神だったり音楽の先生がアザトースだったり、なかなかイヤすぎる女学園なのですが。
ニャルラトホテプはもっともコストの高い学園長。
前回プレイした時は、購入した教職員も自分の購入パイルに入れるという壮絶なインストミスをやらかしていたので、今回ようやく正しいルールでのプレイとなりました。
手番では手札の価値を使用してサプライから生徒と教職員を1枚ずつ購入し、生徒は自分、教職員は下家のデッキに加えていきます。
その後、手札の教職員を教室に置いてから同じ枚数のカードをデッキから引き、女子力で教職員を撃退できなければダメージから意志力を差し引いた分だけSAN値が減らされます。
SAN値がゼロになってしまったら発狂してゲームから脱落し、最後に残ったプレイヤーが勝者です。
教職員の購入に使用する悪夢ポイントの高いカードを優先して購入し、下家の林道さんに強力な教職員を回すプレイ。
上家のyskさんからは臨時教員しか回ってこなかったので授業でダメージを被る事はなく、他の2人のSAN値が半分を割り込んでいるのに、自分だけほぼ無傷の状態。
しかし2番目に高いプレイヤーのSAN値まで減らされるイベントのおかげで、18あったSAN値が一気に7まで減らされてしまいました。
デッキ構築でこの展開は理不尽な気もしますが、クトゥルフ世界ではしかたないのでしょう。
yskさんが発狂して林道さんとの一騎打ちになり、問答無用に2ダメージ与える学生委員会の能力で止めをさして勝利。
ルールを読んだ限りではゲームとして成立しているように思え、実際それほど破綻しているわけではないのですが、デッキ構築にしてはデッキが回らず、長期的な戦略というよりはその場での判断ということが多いため、クトゥルフというテーマに思い入れがなければ辛い評価になりそう。
BGGでも運の要素が強すぎるという意見が多いようです。
またロッカーカードの効果が重複するのかなど、細かいルールの不備も散見されました。


グリーンランド

「ギャラクシー・トラッカー」や「ダンジョンロード」をデザインしたヴラドミル・フヴァティルのそれより前の作品。
バイキングとなってグリーンランドに入植します。
10世紀のグリーンランドは今と違って穏やかな気候だったとか。
手番でないプレイヤーは順番に1つのエリアで産出された資源をどのように分配するかを提議します。
村や建築物といった集落はそれぞれ1票、戦士は軍隊の数が投票力となり、単独で過半数が取れない場合には交渉によって他のプレイヤー賛同を得る必要があり、否決されてしまったら何も手に入りません。
すべての提議が終了したら、手番プレイヤーは資源を使って集落を建てたり軍隊の増強を行います。
開始時にそれぞれ配られた勝利条件を最初に6レベル達成したプレイヤーが勝利。
自分は最初に軍隊を増強したおかげで戦士の投票力が増え、資源の多いエリアに移動してはそれを独占していく順調な滑り出し。
しかし中盤になって戦士の投票力を無効にする司祭や、同じエリアにいる他の英雄ユニットの数が投票力になる詩人などが登場すると優位性が失われていきます。
自分は要塞や教会といった建築物がもっとも勝利レベルを獲得しやすい条件だったのですが、そのために必要な石材の出やすい山岳での分配に参加できなかったためなかなか建設が進みません。
しかたがないので他のプレイヤーと共同で資源を変換できる市場を建設して不足分を補い、あと1回の手番でなんとか6レベルを達成できる状態になったところで、林道さんが軍隊の増強により一気に7レベルまで達成してゲーム終了。
他のプレイヤーの勝利条件が見られないので、誰が先行しているのか絶えず意識していないといけないのでしょう。
それなりに面白かったですが、全体的にちょっと地味かも。
たびたび交渉になるので時間がかかるかと思いましたが、ほとんどが単独で過半数を取れる状況だったので、そうでもなかったです。
実際のところ、1エリアに投票力を集中して確実に資源を獲得した方がよいのか、多くの提議に介入して分け前がもらえるように分散したほうがよいのか、なんとも判断がつかない感じでした。


「メキシカ」

「ティカル」、「ジャワ」と並ぶクラマーの仮面シリーズの1作。
アクションポイントを消費して運河や建物を配置していきます。
一定数のマスが運河で囲まれるとエリアとして確定し、その中に建てた建物の階数の合計が1番多いプレイヤーと2番目に多いプレイヤーが得点を獲得します。
自分は得点の高い広いエリアに固執しすぎて1つのエリアに建物を多く配置しなくてはならなくなり、他のエリアでの得点にからめずに得点が伸びませんでした。
自分とは対照的に多くのエリアに建物を建てて満遍なく得点を獲得した林道さんが勝利。
シリーズの中ではもっともルールがシンプルなのですが、運の要素がほとんどないのでガチ度は高めで悩ましいです。
陣取りが好きならかなり楽しめるかと。


果てしなき世界

かなりお気に入りのタイトルで何十回もプレイしているという林道さんのリクエスト。
小説同様に「大聖堂」の続編のゲームになります。
1時代で6アクションを行い、それを4時代繰り返すのですが、12枚のアクションカードから1枚を使用するごとに1枚を捨てなければならないため、計画的にアクションを行うことが重要。
各時代の最後には、お金、信仰心、小麦をそれぞれ支払わなくてはならず、序盤ではこの支払い分を確保するのがやっとで、時代が進むにつれ少しずつ余裕が出てくる感じ。
自分は効率よく小麦や信仰心を獲得しようと家の建設を優先したためお金が支払えなくなり、そのペナルティによって得点がマイナスになっただけでなく、次の時代の最初の手番で行動不能になってしまいました。
それでも家から信仰心と小麦を受け取れるようになったため、その後の支払いはかなり楽になり、羊毛や織物を高得点にできるイベントのおかげで終盤になってトップに立つことに。
このまま勝てるかと思われましたが、ゲーム終了時に林道さんが手元に残していた建設資材が思ったよりも多く、1点差で逆転されてしまいました。
後になって思えば最初の時代のペナルティがいただけなかったです。
イベントカードの置き方で各プレイヤーがもらえる資源が変わるシステムは面白いと思いましたし、得点がタイトなところも自分好みでした。


「ムガル」

ゲシェンク」の上位互換的な競りゲーム。
場にめくられた株券に対して順番にチップを1枚ずつ支払っていき、降りたらそれまでに支払われたチップを取ることができます。
最後まで降りなかったプレイヤーがその株券を獲得するか、カードの外枠の色の株を売却することができます。
2番目に残っていたプレイヤーは、1番目のプレイヤーが選択しなかった方を行えます。
自分が青の株を3枚獲得したところで、それを売却できるカードがオープン。
売却時にすべてのプレイヤーが所有している同じ株の合計枚数が1枚の株価になり、他にも青の株が2枚あったので、ここで売却できれば15点とほぼ勝負が決まってしまうであろう状況。
こうなるとさすがに誰も降りずに山のようにチップが積まれることとなり、今回はあえて勝負にいかなくてもと自分が降りてチップを独占。
次に青の株を売却できるカードが出たときには余裕をもって勝負に出ることができ、12点を獲得した後は潤沢なチップに守られてそのまま逃げ切り勝ち。
このゲームをプレイするとゲシェンクが物足りなくなりますね。
現在は絶版なのですが、今年の中頃にリオグランデから再販される予定とか。