自宅ゲーム会 7/2

自宅にyさんとカサイさんにお越しいただいてのゲーム会でした。


「ルミ」

一時期「ブロックス3D」としても販売されていました。
新潟県央さんでプレイして面白かったので購入。
自分の色のブロックに接するようにブロックを置けなければ脱落してしまうので、見た目よりも攻撃的な陣取りゲームです。
階段状に積み上げるピサクではyさんが、塔のチュルパではカサイさんが勝利。


ブロケード・ランナー」

ブロケード・ランナーとは封鎖突破船のことで、南北戦争において北軍海上封鎖をくぐり抜けて南部に物資を送り込むことを目的に建造されました。
南軍は物資の欠乏に悩まされていたため、リスク以上に大きな利益をあげることができたようで、「風とともに去りぬ」のレット・バトラーもこの事業で一財産を築いたという設定です。
ゲームシステムはピック&デリバリーで、海外の港からアメリカ南部に軍需品や闇物資を、南部から海外へは綿花やタバコを運ぶことで収益を得ます。
プレイヤーは1ターンに4回のアクションを行うことができ、物資の積み込み、移動、荷下ろしで3アクションとプラスもう1アクションというのが基本です。
軍需品と闇物資では、闇物資のほうがはるかに収益が大きいのですが、そのターンでもっとも軍需品を運んだプレイヤーは追加で1アクションが行えます。
また、前のターンに南部に運び込まれた軍需品の数によって北軍海上封鎖のレベルが決まるため、儲けばかりを考えていると安全に輸送を行える港がなくなってしまいます。
船には速力と搭載力があり、北軍の封鎖マーカーが置かれた港で移動を行う船は、8面ダイスを2個振って速力と港の防御力から封鎖値を引いた数値以内を出さないと北軍に拿捕されてしまいます。
5ターン終了時に、手持ち資金と所有する船の価値の合計がもっとも大きいプレイヤーが勝利します。

第1ターンの1861年はまだ北軍の封鎖も分散しており、危険を冒さずに物資の運搬ができましたが、3人とも闇物資ばかり運んでしまったため、1862年には9ヶ所の港に封鎖マーカーが置かれ、2ケ所の港が北軍の攻略を受けてしまいました。
自分はハバナを拠点にする船が多かっため、イベントカードでニューオリンズの防御力を強化。
ダイス2個のいずれかで8が出なければ封鎖を突破できるところ、まさかの8ゾロが出てしまい、このゲーム最初の捕獲となってしまいました。
その後も封鎖艦隊で出港ができずに荷下ろしのアクションが次のターンに持ち越しになるなど、順調に船を追加購入している他の2人に差を広げられる展開。
1864年になるとほとんどの港に封鎖マーカーが置かれ、フロリダ半島が完全に北軍に攻略されるなど、リスク無しに運び込める港が無くなっており、yさんも立て続けに2隻が拿捕。
yさんは最終ターンに追加アクションで荷下ろしを行うというギャンブルに出ましたが、かさいさんが包囲突破に成功してそれを上回る軍需品を運搬してしまったため、すべての積荷がムダになってしまいました。
ゲーム終了時の手持ち資金では3人とも大きな差がありませんでしたが、所有している船の価値が圧倒的に多かったカサイさんの勝利となりました。

基本的にはシンプルなドイツゲームなので、次第に北軍に封鎖されていく歴史的な背景を楽しめるかどうかでこのゲームの評価が分かれると思います。
今回のプレイ後に出た最初の感想は、迂遠すぎると批判されながらも経済封鎖を実行したスコット将軍はすごい、というウォーゲーマーらしいものでしたが、ゲーム自体も楽しんでもらえたようでした。
何気に封鎖突破船で検索していたら、ゲームにも登場する封鎖突破船バンシーのTシャツとか販売していて思わずポチりそうに。


「マリア」

前回のフランスでのプレイに心残りがあったので、今回もフランスを担当させてもらいました。
yさんがオーストリア、カサイさんがプロイセン&国事軍を担当。

ボヘミアマップでは順当にバイエルン国境付近のオーストリア城塞を占領。
前回はカードのスートが合わず撤退戦を余儀なくされたフランドルマップも、今回はスートの集まりが良かったため、国境線まで部隊を押し進めることができました。
前回苦しめられたデンマーク参戦の政局カードも握りつぶすことに成功。
プロイセンも順調にシュレジェンを占領していき、オーストリアシュレジェン割譲を持ちかけましたが、オーストリアはこれを拒否。
プロイセンとの前面戦争と思いきや、ロートリンゲン公率いる2部隊がリンツまで出陣してきたため、フランスはそれ以上の進軍ができずににらみ合いに。
ここで1年目の冬となり、中間得点ではプロイセンがリード。

2年目が始まっても、フランスはオーストリアとも国事軍とも膠着状態。
オーストリアは1部隊がプロイセン3部隊に完全包囲されましたが、これは手持ちカードに自信のあるオーストラリアが各個撃破を狙った誘いでした。
ところがプロイセンも同様にカードを保有しており、お互いにカードを大量投入した結果プロイセンが勝利し、戦闘での戦果枠に勝利点を2個を置いたプロイセンが残りの勝利点を1個としてサドンデス勝利にリーチとなりました。
これはフランスとしても由々しき事態であり、オーストリアボヘミアマップでの不戦条約を結ぶこととなりました。
第9ターンまでという期限のほか、イタリアの政局マーカーを今の状態から動かさないという条件はフランスにとってもありがたく、それまでフランスが占領したオーストリア領内の城塞もそのままということに。
フランスにとってもゲームの勝敗に関わることなので、占領したうちの半分は返還もやむなしと思っていましたが、オーストリアもかなり動揺していたのか、客観的に見てフランスに譲歩した内容だったと思います。
フランスはバイエルン軍を除いたすべての部隊をバイエルンマップに移動。
フランスとオーストリアのカード補充は毎ターン5枚なのに比べて、プロイセンと国事軍は3枚ずつと長期戦では分が悪いため、ここで一気にサドンデス勝利に持ち込みたいプロイセンが強引に会戦を行いますが、今度は反撃されて大損害を被ってしまいました。
プロイセンの敗北に動揺したザクセンが中立化してしまい、プロイセンは戦線を縮小しながらの退却を余儀なくされました。
この間に皇帝選挙の1票を巡ってフランスとオーストリアのアレンベルグの間で小競り合いが繰り返されましたが、最終的に即位したのはロートリンゲン公でした。
中間得点ではフランスが差をつめたものの、いまだにプロイセンがリード。

フランス全軍と国事軍では圧倒的にフランス軍が有利で、不戦条約の範囲外であるオーストリアネーデルランドの城塞を占拠していき、サドンデス勝利まであと1点に。
ここでフランスも勝ちを急ぎすぎ、ケルンの支配による多数票枠の1点を狙って攻撃したアレンベルクに6戦力を失う敗北を喫してしまい、戦果枠の勝利点を2つ失って勝利から大きく後退してしまいました。
その後でネーデルランド国内の城塞を占領することで挽回しましたが、その間にオーストリアの勝利点も残り少なくなっており、このまま第9ターンが過ぎて条約が終了すれば、オーストリア領内で支配している城塞を奪回されることで、ますます勝利が遠くなってしまいます。
ところがオーストリアによってフランス部隊が退却させられたエリアは、たまたまフランスがカードを多く抱えているスートだたっため、アレンベルクの追撃戦を撃退することに成功。
自由になったフランス部隊が次のターンでネーデルランドのいずれかの城塞を占領すればすべての勝利点を置き切れることが判明したため、その時点でフランスのサドンデス勝利となりました。

とりあえず勝つには勝ちましたが、最後のフランス部隊の退却先が手持ちのスートと合わなかったら勝敗は最後の年に持ち越されることとなり、そうなればボヘミアマップでオーストリアの介入を受けてしまい、最終的にオーストリアのサドンデス勝利か中間得点勝負になっていた可能性が高いです。
フランスとオーストリアの不戦条約の内容がもう少しフランスに厳しい内容だった場合も、展開がかなり変わってきたと思います。
いくら自国の領内を占領されても自分の勝利点には影響はなく、それより先に自分の勝利点を使いきれれば勝利するというシステムのおかげで、交渉による同盟の組み換えの効果が即時に反映され、このゲームの展開をドラマチックなものにしてくれています。
最初はプロイセンシュレジェン併合を条件に部隊を引き上げるルールの存在意義が分かりませんでしたが、プロイセンの役割をオーストリアの勝利点を削ることだけにとどめ、フランス2正面作戦を強いることで国事軍による勝利を目指すという選択肢のためには重要であることが今回のプレイで理解できました。
ドイツゲームにおけるバランス感覚が随所に見られるので、ウォーゲーマーでない人によるプレイにも十分耐えうると思います。
とりあえずフランスでのプレイには納得がいったので、次は他の国でプレイしたいですね。
あと姉妹ゲームの「フリードリヒ」も俄然プレイしたくなってきました。