OASE新潟 12/11

トラヤヌス

3人プレイ。
非常に評価の高いフェルドの新作ということで、自分だけでなくタカハシさんも持ち込んでいました。
トラヤヌス帝の統治下で繁栄の絶頂期に会ったローマ帝国で、軍事、建設、貿易とさまざまなアクションで得点を稼ぎます。
特徴的なのは「マンカラ」というアフリカから東南アジアにかけて遊ばれている伝統ゲームのシステムを導入していることで、6つのアクションのマスがサークル上に並べられており、いずれか1ヶ所にあるコマを時計回りに1個ずつ置いていって、最後に置かれたマスのアクションを実行することができます。
またそこに置いてあるトラヤヌスタイルが要求してある色のコマがそろっていれば、追加アクションや得点を獲得することができます。
商品カードを集めて出荷する海港、さまざまな効果のタイルを獲得できる広場、ガリア方面の属州に軍団兵を置いていく軍事、ボーナス効果のあるタイルをマンカラに配置するトラヤヌス、得点や投票力を獲得できる元老院、労働者を置くことで得点と追加アクションの得られる建設、以上6種類のアクションのどこで得点を稼ぐのかもしくは他のプレイヤーが有利になりそうなアクションを先に抑えていくのか、戦略の方向性は多岐に渡ります。
そうはいっても全体のシステムはそれほど複雑ではないのですが、その後のアクションのことも考えてマンカラでどのコマを動かすのかが非常に悩ましく、最善手を考え始めるとかなり長考してしまうかと。
全員が初プレイでしたが、マンカラに四苦八苦している自分と大野さんを尻目に、初見でのシステム読解力の早いタカハシさんが序盤から追加アクションを効果的に使用し、軍事アクションでゲルマニアブリタニアの得点の高いエリアを席巻して独走状態に。
2位の自分が102点だったのに対して166点と圧倒的な得点で勝利しました。
手探りでのプレイでもそれなりに面白かったですが、1度プレイすることで見えてくる部分がけっこうあるので、初めてのプレイはあまり勝ち負けにこだわらずにインストプレイと割り切ったほうがよさそうです。
このゲームではマンカラを進めるために取ったコマの数だけ時間マーカーを進め、マーカーが4週すると四半期が終了し、四半期が4回終了するとゲーム終了と、どのプレイヤーでゲームが終了するのかが確定していません。
今回は3人プレイということもあってあまり気にしませんでしたが、後から考えると後手番のプレイヤーはファーストプレイヤーよりもターン数が少なくなる可能性があるにも関わらず、それについてのケアがまったくないことが気になりました。
これについてはBGGでのフォーラムでも議論になっていて、フェルド自身はspielboxのフォーラムで「不確実性によって緊張感を与えるためにあえてターン数のバランスを放棄した」と回答していますが、ホームステッダーズのデザイナーであるアレックス・ロックウェルはファーストプレイヤーが初手での選択肢が多いという優位性に納得していないようで、これは自分も同感です。
まあ1回しかプレイしていない分際であれこれいうのもおこがましいので、もうちょっとやりこんでみたいと思います。


「ヴォーパルス」

4人プレイ。
最初のラウンドで生産系のカードがまったく来なかったため建物の建築ができず。
しかたなく戦争での得点に注力しましたが、上家のタカハシさんに執行の悪魔を出されて戦力で上回ることができず、その後も鉄巨兵とドラゴンに兵舎の能力で同点にするのがやっと。
最終ラウンドも食料でブーストしたタカハシさんに突き放されて8点差の2位でした。


「森の老人たち」

4人プレイ。
もう1卓がまだ時間がかかりそうだったので1ディールだけおつき合いしてもらいました。
前回は自分が出したカードも取れると勘違いしてのプレイだったので評価は保留としていましたが、正しいルールでプレイしてもやはり微妙な印象に。
トリックが取れない場合に相手に不必要なカードを押し付けるにしても、他のプレイヤーも同じように考えていなければならず、全員がそれを理解するには何回かプレイして習熟する必要がありますが、そこまでしたいと思わせるほどは面白くないというのが問題です。
結局は配られたカードが強いプレイヤーがそのまま勝利してしまうことが多いかと。
価値としてはワレスのカードゲームというブランド的なものになりますか。


「ルーンエイジ」

4人プレイ。
ボードゲームルーンバウンド」の世界観で作られたデッキ構築ゲーム。
シナリオによって使用するカードが異なり、今回は「ドラゴンロードの復活」をプレイ。
ドラゴンロードを倒すためにデッキを強化していきますが、他のプレイヤーの本拠地を攻めることもでき、20ダメージを被ったプレイヤーはプレイから脱落してしまいます。
自分が担当したアンデッド陣営は戦闘時に捨て札やデッキから部隊が湧いて出る能力を持ちます。
最初はお金カードやアクションカードを取るために各自が城や砦を攻撃していきます。
ある程度戦力がたまった頃になると毎ラウンド引かれるイベントカードの効果が大きくなり、ドラゴンの攻撃などから本拠地を守らなくてはならない場合も。
ドラゴンロードを倒せるぐらいの手札になった時にイベントで9戦力のドラゴンが登場。
反撃すれば撃退できるものの、手札を温存するためにダメージをくらって本拠地の耐久力は1と瀕死の状態に。
同様に耐久力を1まで減らした安達さんがぎりぎりの戦力でドラゴンロードに闘いを挑みますが、反撃で1部隊を撃破されて敗北。
自分は1部隊撃破されても勝てる手札でしたが、上家の加藤さんから攻撃を受けて部隊を消費してしまい、ドラゴンロードを攻撃することができず。
とりあえずドラゴンロードより先にじゃまな他のプレイヤーを始末しようと泥仕合になった結果、生き残ったのは自分だけに。
しかしイベントで登場したドラゴンに防御不可能な3ダメージをくらってしまい、全プレイヤーの敗北でゲームが終了となりました。
カードを破棄して2枚ドローできる強行軍を取って不要なお金カードを圧縮できてれば、もっと早い段階でドラゴンロード討伐に行けたのですが。
直接攻撃があり他のデッキ構築ゲームに比べるとかなり荒っぽいので、ドイツゲーム的なデッキ構築を想像していると裏切られます。
他のプレイヤーを全滅させるシナリオもあり。


キルショット

4人プレイ。
トランプの「スピード」のようなアクションゲームで、より多くのイスラム過激派のテロリストを暗殺することが目的。
ターゲットのテロリストはウサマ・ビンラディンやアイマン・ザワーヒリーなどすべて実名というのがちょっとやばい感じ。
地球、衛星、国から交戦、とどめのヘッドショットといった1から9までの接敵レベルのカードがあり、これをすべてのプレイヤーが同時に1から順番になるよう早い者勝ちで出していきます。
最初にヘッドショットを出したプレイヤーがターゲットのテロリストカードを獲得して得点。
これを10回行って合計得点を競います。
アクションゲームなので得て不得手が出てしまい、序盤は加藤さんが立て続けに暗殺成功。
自分は中盤に最高得点のウサマ・ビンラディンを暗殺してから調子が出てきて、最後は安達さんと加藤さんをジャムカードで妨害している隙に快心のヘッドショット。
しかし序盤でのアドバンテージには1点追いつけず加藤さんの勝利。
カードを交換するリローディングのタイミングとか明確化されていないなど、ルールはかなりざっくりとしたものなので、あくまでネタゲームということで。


「ハギス」

タカハシさんのリクエストで3人プレイ。
基本システムは大富豪ですが、J、Q、Kのワイルドカードは各自に1枚ずつオープン状態で配られており、好きなカードとして使えるほか通常のコンビネーションよりも強いボムというコンビネー手札をプレイする前であれば自分が最初にゴーアウト、すなわち手札をすべて使い切ることができるかどうかに15点もしくは30点ベットすることができますが、できなければその得点が他のプレイヤーに与えられてしまいます。
プレイで獲得したカードの得点と最初にゴーアウトしたプレイヤーはその時点でもっとも多くの手札を持っているプレイヤーのカード1枚ごとに5点を獲得し、ショートゲームなら250点、ロングゲームなら350点に到達したプレイヤーが勝利します。
一時は30点ビットに成功してトップになりましたが、自分の判断ミスから大量に手札を残した状態で30点ビットのタカハシさんにゴーアウトされてしまい、大量得点で一気に突き放されて敗北。
ゴーアウトしなくても取ったカードで得点できるという当たり前のことに頭が回っていなかったのが致命的でした。
ワイルドカードが3枚表にされているだけでかなり縛られた感じになるのが悩ましくも面白いです。
自分は購入してから放置してしまっていたので、これならもっと早くからプレイしておけばよかったなあと。