自宅ゲーム会 1/7

yさんに自宅へ来てもらっての2人ゲーム会。


「SEKIGAHARA」

外国人デザイナーがどのように関ヶ原の戦いを解釈するのか興味深くありましたが、このゲームではかなりゲーム的に落とし込んだシステムとなっています。
初期セットアップでは基本的に史実に沿った部隊が配置されていますが、そこに追加される部隊はランダムに引かれるため、いきなり清洲に伊達の部隊が置かれたり上田城に小早川の部隊が置かれることもあり、ヒストリカルにこだわる人はこの段階で受け付けないかもしれません。
部隊は木製のブロックになっており、部隊の内容が相手に見えないように積まれます。
システムはいたってシンプルに移動と戦闘の繰り返しで、両軍の部隊が同じ地域にいれば合戦が発生。
合戦では手持ちから出されたカードの部隊のみが活性化できるため、多くの部隊が置かれていても一致するカードを持っていなければ部隊をまったく投入できないこともありえます。
基本的には家紋の数が攻撃力となり、お互いにカードを出し合って最終的に攻撃力の多いほうが勝利し、負けた側の部隊1個が除去されるほか、お互いに受けた7ダメージごとに部隊1個が失われます。
これを7週間14ラウンド行い、途中で家康か三成の部隊が除去されればサドンデス。
そうでなければ最終的に支配している重要拠点が多いほうの勝利となります。
関ヶ原の戦いでのお約束である寝返りですが、合戦で相手のカードに対して裏切りカードを出すことができ、相手がもう1枚同じ部隊のカードを出せなければ、そのとき活性化した部隊が寝返ってこちらの攻撃力に加えられるというものなので、特に小早川が寝返りやすいということもありません。
自分が東軍を、yさんが西軍を担当。
まずは清洲にいる井伊と福島の部隊で岐阜城を包囲したものの、落城させる前に三成の本隊との合戦となり、こちらが不用意にカードを使いきってしまったため、裏切りを出されていきなり福島正則が討ち取られてしまい、井伊は命からがら箱根まで敗走。
そのまま岡崎城まで奪われてカードの補充枚数で西軍が優位になってしまいました。
しかたなく増援で8部隊となった前田を敦賀まで前進させてプレッシャーをかけましたが、手札に前田のカードが揃っていなかったためそれ以上の前進ができずににらみ合いに。
その間に軍備増強した徳川本隊が江戸を出発し、井伊と合流して東海道を西進。
西軍はこのままだと徳川と前田に挟撃されてしまうため佐和山まで後退して布陣。
こちらも手持ちカードが充実していたので突入して合戦を行い、お互いにダメージを被りながらもなんとか勝利しました。
東軍は京都まで進出したものの大阪を落とすだけの戦力もカードもなく、増援に毛利の部隊を送り込んだ西軍に返り討ちにあってしまい主力部隊がほぼ壊滅。
会津では白河で伊達が上杉に破れ、上杉軍が江戸城に向かって南下。
なんとか家康が江戸城にたどり着いたところでゲーム終了となり、多くの重要拠点を奪取していた西軍の圧勝となりました。
史実と違って多少の手間はかかるものの毛利軍が柔軟に運用できるため大阪城に近いラインでは西軍の増援に有利なのと、ゲーム開始時には東軍の方が重要拠点を多く抑えているので、東軍から仕掛けるよりは戦力が充実するまで待ちの姿勢でいたほうがよかったかもしれません。
あと東軍の方が寝返りカードが多いのにも関わらずほとんど効果的な使用ができず、逆に西軍にはうまく使われて損害が拡大してしまったのもいただけなかったかと。
部隊の引きなど運の要素もありますが、過度にゲーム的すぎることもなくウォーゲームとしても十分面白いのではないかと。
合戦で部隊を投入していく感じとか雰囲気が出ていると思いました。
金と黒の木製ブロックというのもビジュアル的にいい感じですね。


「ドラコ」

とりあえず辰年にちなんだゲームもということで。
「K2」のデザイナーによるドラゴン狩りがテーマの2人用ゲーム。
1人が手負いのドラゴン、もう1人が3人のドワーフを担当し、ドラゴンにとどめをさせばドワーフの勝ち、ドワーフを全員殺すか逃げ切ればドラゴンの価値となります。
お互いに自分のデッキを持ち、手番ではカード2枚の補充もしくはカードを使っての移動や攻撃のアクションを2回行えます。
ドラゴンは通常移動の他に好きな場所へ移動できる飛行や、一直線上にいるドワーフにダメージを与えるブレスがあり、3人のドワーフにはそれぞれ網によるドラゴンの捕獲や弓による遠距離攻撃といった特性が与えられています。
攻撃や防御のカード枚数がなかなかシビアに設定されているため、カウンティングしながらのカードマネージメントになるのは「K2」と似てますね。
ドラゴンとドワーフを交互に2回ずつプレイして4戦とも敗北。


「エクリプス」

エッセンの新作で、BGGでは投票数が1,000を超えているのにレーティングが8.5以上と高評価なのですが、国内ではまだほとんど評価されていないタイトル。
宇宙船コマやヘクスタイルを配置していくところが同じなので、パッと見は「ギャラクティックエンペラー」を彷彿とさせます。
6人までプレイできるゲームでマルチ性も高いので2人でプレイするのはどうかと思いましたが、とりあえずゲームの展開やルールを確認しておきたかったので、おつき合いしてもらいました。
地球人や異星種族が銀河系の覇権を争うという、いかにもなSFテーマの陣取りマルチ。SFガジェットが豊富なところはあちらのゲーマー好みだと思いながらも、システム自体はけっこうシンプルなので、正直ルールを翻訳しながらどこがそんなに評価されているのか不思議に思っていました。
探索アクションで星系タイルを置いていき、支配した星系には殖民船を使って自分のプレイヤーボードからキューブを配置でき、それによって生産される資源が増加していきます。
ワームホールで接続された星系に艦隊を移動させることができ、他のプレイヤーの星系に侵攻することで支配を奪うことが可能ということでマルチゲーム性は高くなっています。
宇宙船には、戦闘機、巡洋艦、戦艦、宇宙基地があり、それぞれ初期の能力は決まっているのですが、テクノロジーを開発することで武装や装甲を強化したり移動力を増やすことができ、各プレイヤーが自分好みの能力にカスタマイズできるところがこのゲームの面白さの1つなのでしょう。
9ラウンドでゲームは終了し、支配している星系や戦闘によって獲得できる名声による得点の多いプレイヤーが勝利します。
今回のプレイでは能力の異なる異星種族を使わずに、お互いが地球人の陣営を担当。
アクションを行ったり星系を支配していくとプレイヤーボードから影響ディスクを取っていくのですが、ラウンドの終了時にディスクの置いていないマスの数値だけコストがかかるため、資金力を上げていかないと行えるアクションが頭打ちになってしまうという制限があります。
にも関わらず序盤の探索で不用意に資金のコマを置けない星系ばかりを支配してしまい、資金力とアクション数でyさんに差をつけられてしまいました。
それならば軍事力で状況を打開しようと試みますが、yさんが命中判定のダイスに+3できる古代文明の宇宙船のパーツを発見してしまい、自分の戦艦は5か6で命中するところをyさんは2以上で命中と軍事バランスでも大きく差をつけられてしまいました。
結局両方の艦隊がにらみ合ったまま最終ラウンドを迎えてしまい、キャノンを強化してやぶれかぶれの攻撃を行うも見事に玉砕。
しかし支配した星系の得点が高かったため、負けはしたものの見た目の状況に反して1点しか差がつきませんでした。
艦隊の移動も無制限というわけでなく、アクション数も資金力で制限されるため、単なる陣取りマルチにはならなさそうですし、宇宙船のカスタマイズやSF要素など好きな人は好きだろうというのは感じました。
さすがに2人プレイだと一度ついた格差を取り戻すのは困難なので、4人くらいでプレイしてから最終的な評価をしたいと思います。
あと「エミナントドメイン」でも使われているあの大時代的なデザインの宇宙船コマはマイナス要素。