北陸本線沿線ボードゲーム会 3/10

「シベリア」

4人プレイ。
シベリアで資源を採掘し、それを各国の取引所で売却して利益を得ます。
ラウンドごとにカウンターを6枚引いて自分のパネルにプロットし、カウンターが2枚置かれたアクションを実行できます。
人物のアクションでは労働者をシベリアの各エリアに派遣したり、セールスマンとして取引所に配置し、資源のアクションでは労働者のいるエリアからその資源を採掘してただちに取引所で売却しなければなりません。
自分の労働者がいるすべてのエリアから同時に採掘できるので、できるだけまとめて採掘できれば効率的。
3種類の資源がストックからなくなるか、シベリアの8つのエリアが枯渇したらゲームは終了し、もっとも資金を持っているプレイヤーが勝利します。
システムはいたってシンプルですが、ほとんどのカウンターは2つのアクションから選択できるので、どのように組み合わせてプロットするのかがなかなか悩ましいところ。
とはいえ引き要素がある以上、運が悪ければ何もできない手番がでてしまう可能性はあるので、そのあたりで評価が分かれるかもしれません。
自分も序盤で労働者を移動させるアクションがまったく引けずに出遅れてしまった感はありましたが、まあそういうものかなあと。
あと同時プロットなのにパネルがオープンなのもちょっと気になりました。
他のプレイヤーからも言われましたが、「ティナーズトレイル」にちょっと似た感じがありますね。
このメーカーのゲームは「バンコクの運河」にしろ「キーウエスト」にしろルールを読んだ時点では面白そうでも、いざプレイしてみると大味なところがあって今イチな印象が強いのですが、その中では完成度が高いほうだと思います。
林道さんとのぶのすけさんが同点勝利でした。


「アフリカーナ」

4人プレイ。
メビウス便に入っていたシャハトの新作。
自分はプレイしたことがないのですが、林道さん曰く「ヴァルドラ」の簡易版リメイクだそうです。
手札を使ってアフリカを探検し、5枚オープンされている目的地に最初に到達すると得点と報酬を獲得できるほか、民芸品のセットを集めることでも得点できます。
基本的には1枚だけ持っているオールマイティ以外のカードは使用したら捨てられてしまうのですが、案内人はペナルティでマイナス得点になるものの手番の最後に回収することができ、林道さんはこれを手札の上限まで買い集めてひたすら目的地への到達をクリア。
ペナルティよりも多くの得点を稼いで圧勝となりました。
他のプレイヤーはペナルティばかりに目が行ってしまいましたが、カード補充でアクションを消費しないのはかなりのアドバンテージになるので、最低でも1枚は早期に手札に組み込むのがセオリーのようです。
ゲームとしてはきっちり作られているのでそれなりに楽しめましたが、慣れたゲーマーには「ヴァルドラ」の方が面白いとのこと。


「マンハッタンプロジェクト」

4人プレイ。
タイトルの通り原子爆弾の開発がテーマということもあり、これはネタゲームではないかという不安もあったのですが、蓋を開けてみたら堅実なワーカープレイスメントで、よい意味で裏切られました。
手番ではメインボードに自分のワーカーを1個置いてアクションを行ったあと、自分のプレイヤーボードに置いた建物はいくつでも使用することができます。
基本的には、大学でストックにある技術者や科学者を手元に降ろし、鉱山でウラン、いわゆるイエローケーキを産出し、それを使って濃縮工場で濃縮ウランを、原子炉でプルトニウムを製造します。
原爆の設計図があれば、ワーカーと濃縮ウランもしくはプルトニウムを使って原爆の完成して得点に。
プルトニウム爆弾は1回爆縮実験に使用すると、それ以降は高い方の得点になったり、濃縮ウラン爆弾は製造コストがかかるなど、それぞれの特徴がうまくシステム化されています。
原爆につけられたニックネームも、「ザ・ラストワード」や「メリージェーン」などいかにもな感じ。
配置したワーカーを手元に戻すのも1アクションなので、他のプレイヤーの動向を見ながらメインボードが空くタイミングでワーカーを持っている状態にしておきたいところ。
今回のプレイでは、自分の建物はあまり建てずに、スパイアクションで他のプレイヤーの建物を利用していたのぶのすけさんが最初のプルトニウム爆弾の爆縮実験に成功。
続けて高得点のプルトニウム爆弾を製造し、それを爆撃機に搭載してボーナス得点を追加。
もう1発得点の高いプルトニウム爆弾を製造されたら勝利条件をクリアしてしまうため、yskさんと林道さんがのぶのすけさんの建物を爆撃してすべてを使用不能状態にします。
自分もスパイのアクションにワーカーを置いて封鎖すべきところでしたが、今回ワーカーを回収すれば次の手番で原爆を製造して勝利できることが判明。
いろいろ考えて迷った結果、のぶのすけさんの手元の設計図ではまだプルトニウムが不足すると判断して一か八かワーカーを回収することにしました。
しかし世の中はそんなに甘くはなく、スパイアクションを使われて、それも自分の原子炉で製造されたプルトニウムによってプルトニウム爆弾は完成してしまい、爆撃機搭載の追加得点で勝利条件に到達してのぶのすけさんが勝利しました。
テーマに反してというのもおかしいですが、特に奇をてらったシステムはなく、ストレートなワーカープレイスメントといった印象。
原爆を2〜3個製造すれば勝利条件を達成できるので収束感が早く、作業に入って飽きる前にはゲームが終了してしまうのもよかったかと。


「ロケットジョッキー」

4人プレイ。
アメコミタッチなイラストと惑星間での運送業というテーマに惹かれて購入。
ゲームの方はほとんどガジェットのないパズル的なシステムで、1〜4、6〜8といった操縦カードを組み合わせることで目的地の惑星まで積荷を運ぶのですが、ストレートに目的地に到着するよりは、より多くのカードを使うことで得点がアップします。
言い方は悪いですが、タクシーがわざと大回りをして運賃を多く請求するみたいなものです。
積荷カードがなくなったら運んだ積荷の惑星の種類による得点計算を行い、今度は異星人カードを積荷カードの山を作り直します。
異星人がめくられたら冥王星軌道の外に置かれ、これが地球に到達すると異星人にもたらされたテクノロジーにより惑星間運送業者は廃業となってゲーム終了となります。
あまりにシンプルなゲームなので、テーマ買いすると肩透かしをくらうこと請け合いですね。
手番のプレイ時間を設定したほうがパズルゲームとして持ち味が活きそうな気がしました。


マハラジャ

ここからArtsさんが加わって5人となり、5人いるならぜひともという林道さんのリクエスト。
クラマー&キースリングの作品で評価が高いのは知っていましたが、ファランクスのゲームという先入観があって今までプレイする機会がありませんでした。
インドの各都市に自分の宮殿をすべて建てきったプレイヤーが勝利しますが、宮殿の建設にはコストがかかるため、マハラジャが訪問する都市での影響力を高めて恩賞を得なくてはなりません。
プレイヤーは同時にアクションを2つプロットし、追加能力を持った職業の順番にそれを公開してアクションを実行します。
職業を交換するアクションがあるので、アクションを行う前に順番が変わってしまうこともあり、そのために行動計画が狂ってしまうことも起こります。
自分はマハラジャの訪問する都市の順番を操作するアクションを多用して、自分が宮殿や家を多く置いた都市に何度もマハラジャを訪問させるよう目論見ましたが、他のプレイヤーからの介入もあって結果的に効率が悪かったです。
2つのアクションを行う間に自分の建築家はいくらでも移動できるのですが、街道に自分の家がなければそこに家を置いているプレイヤーに通行料を支払わなければならず、そこを軽視してしまったためマハラジャの訪問する都市に影響力を置けないこともしばしば。
林道さんは対照的に街道に家を多く配置していたため、少ないコストで縦横無尽に建築家を移動させることができるようになっており、マハラジャの訪問する都市での影響力争いに柔軟に対応することが可能になっていました。
他のプレイヤーが5個目の宮殿を建設している中、安定した収益によって7個目の宮殿を置いた林道さんの勝利。
アクションのプロットによる読み合いのほか、都市を結ぶ街道に家を置く陣取り要素や都市での影響力争いなど、他のプレイヤーとのインタラクションがかなり高く、なるほどこれは面白かったです。
5人プレイでもアクションをプロットすることでダウンタイムの短縮化がされているところも評価できます。


「ラー」

5人プレイ。
第1時代に自分だけがタイルを引ける状況となりながら、3枚引いたうちラーが2枚出て何も取れずにピリオド終了になってしまったのがすべて。
各時代にナイル川で大きく得点を稼いだのぶのすけさんが第3時代にファラオでマイナスをくらってしまい、林道さんが1点差の逆転勝利。